黒枝豆の品種の違いと王道的な産地固定種

「丹波黒枝豆」の品種は、昔は安定して栽培させる事が難しいとされ、貴重な高級品として扱われて来た時代も有りました。

最近の主要生産地は、「滋賀」「京都」「兵庫」「岡山」「四国」等で、種も簡単に入手する事が可能です。

 

昔とは違い、品種改良も進んでいますので、育て方を間違えなければ、粒が大きく、柔らかく、美味しく栽培出来るようになり、最近では、家庭菜園等でも人気です。

少しでも収穫時期を見過ごしてしまうと「黒豆」になりますので、経験等によって仕上がりが異なるのも面白い点です。

 

黒枝豆の美味しい品種

名実共に最高級品は兵庫県固定種「丹波篠山 黒枝豆」で、その他の産地固定種には、「北海道」「長野」「京都」等が有名で、400品種以上存在します。

 

◯北海道固定種

「北海黒枝豆」

味のバランスが良い黒豆品種で、経験を問わず、どのような方でも安定して作る事が出来るので人気です。

 

◯長野産固定種

「玉大黒(東山黒175号)」

「丹波黒」を交配された品種で、粒が小さい事と「大豆ウイルス」に強い事が特徴です。

 

「華大黒」

ウイルスや天候不良等に強く、他の黒枝豆よりも比較的沢山収穫出来る事が魅力で、小ぶりですが黒真珠のように上品で気品が有る黒豆が収穫出来るので人気です。

 

◯兵庫県固定種

「黒っこ姫」

黒枝豆の中でも最上級の味だと評価されている品種で、「丹波黒」の交配品種です。

 

「丹波黒大粒大豆」

「晩生種」ですので、6月中旬から下旬頃から仕込む必要が有ります。

「色々試したけど一番美味しい」と言う方も多い「定番中の定番」ですが、摘芯する事と沢山植えない欲張らない事が秘訣だと言われています。

 

◯「京都固定種」

「濃姫」

風味が良く、経験を問わず作りやすい品種だと言われており、人気です。

 

「快豆黒頭巾」

甘みが強く、経験を問わず作りやすい品種だと言われており、人気です。

 

◯固定種

「黒大豆」

特に地域を指定している訳では無く、その土地の「強い黒大豆」の種を使用している場合が多く、「黒大豆」とだけ記載されている事が多いです。

 

黒枝豆の間違い

黒枝豆のどの品種でも言える事ですが、10月の中旬頃に差し掛かる頃、「莢(さや)」部分に所々見える「赤茶色」「茶色」等に変色して見えてしまう事が有るかも知れませんが、「黒枝豆である証拠」とも言える特徴ですので、問題は有りません。

黒っぽく見えてしまう場合は、「黒枝豆」としての成長を超えてしまっている可能性も高く、「黒大豆」に成長している証拠でもあります。

 

また、黒枝豆は「鮮度が命」と言われている位ですので、収穫後はすぐに茹でてしまう必要が有り、収穫後に2〜3日程度放置しているだけでも風味は大きく下がります。