「博多どんたく」に使用されるお面には、「福神」「恵比寿」「大黒」「博多にわか」の4種類が多く、特に博多にわかのお面は印象的だと思います。
「にわか」を「二◯加」「仁和加」と記載されている場合も有り、遠方から博多どんたくを見に来られた方は、お土産に「博多にわか」のお面の形をした「二◯加煎餅」を購入される方が多いです。
このお面は郷土芸能「博多仁和加」から来ており、博多を代表する民俗芸能と、その親しみやすい風貌から、「博多どんたく」に取り入れられたと言う説も有ります。
「博多にわか」のお面
「赤色」「オレンジ」のどことなく情けないような「ハの字」の大きな眉のお面が主流ですが、少し違う表情や色のお面も存在し、最近のトレンドは「オレンジ」色です。
明確な理由については分かりませんが、博多にわかのお面は、「にわか煎餅」を購入しない限り、入手する事は出来ません。
特に遠方から博多どんたくを見に来られた方は、一度は探される事が有るかも知れませんが、「にわか煎餅」に一枚付属しています。
もし、博多どんたくに行く前に入手したい場合は、「サービスエリア」「駅」「通販」等で簡単に入手する事が可能です。
「博多どんたく」と「博多にわか」
「福岡市指定無形民族文化財」として認められた「即興笑劇」の一つで、「博多にわかのお面」「ぼてかずら」を着用し、本来であれば「博多弁」で話が始まり、即興で「オチ」に笑いを持って来るのが特徴の一つです。
話の内容は、他の伝統芸能のように、当時の内容を取り上げるのでは無く、「リアルタイム」「旬」の内容を題材とすると言う特徴もあります。
「ぼてかずら」は漢字で「ぼて鬘」と書き、主に紙製の「被り物」の一種で、「博多にわか」以外には、「古典落語」の「俄(にわか)」の小道具として利用されて来ました。
「博多にわか」の場合は、江戸時代頃の男性と女性の髪型を再現した物が使用される事が多いです。
お面に関してもオレンジや赤のお面は、比較的男性が使用する場合が多く、白く女性的な瞳をしたお面も存在し、使用される事も有ります。
博多にわかにも様々な種類が有り、「1人にわか」「掛け合いにわか(2名以上)」「借り物にわか(お客様から何か借り、それを題材にする)」「即席にわか(お客様からお題を頂く)」「段物にわか(芝居)」が存在し、博多どんたく同様、海外からの観光客でも賑わいを見せます。
「博多どんたくの由来と松囃子からの名称変更」の記事も参考にしてみて下さい。