「アルファ米」は、最近連続して起きる「地震」「津波」等の天災や「異常気象」「台風」等で被災してしまった場合の非常食として注目されているお米を使用した保存食の一種です。
もちろん、登山等のレジャーにも最適で、特に持ち物が限定されてしまうような過酷な状況に挑戦される方に支持されています。
「賞味期限」が5年以上と長く、災害時の非常食として優秀だと言われていますし、何よりも製品状態のままでしたら、軽くて「場所を取らない」事が人気の理由だと言えると思います。
実際に防災グッズ等を購入したり、自分で揃えようとした場合、想像以上に大きくて重い荷物になりますので、被災時に必要な体力等を考えた場合、少しでも軽くて場所を取らないのでしたら、それに越した事は無いと思います。
アルファ米とは?
通常、生米の状態では「ベータデンプン」と呼ばれる状態ですが、炊く事によって「アルファデンプン」に変化します。
もちろん、炊いた米そのものが長期保存出来る筈は有りませんので、専用の設備等によって急激に乾燥させた物が、「アルファ米」と呼ばれる物です。
「即席米」と呼ばれる場合も有ります。
私達が炊いた米を乾燥させると「ベータデンプン」に戻ってしまいますが、高温加圧もしくは高温減圧を行う事によって、水分含有率を1桁以下にする事によってはじめて可能となります。
ちなみに、大昔から存在する「干し飯(ほしいい)」「糒(ほしい)」は、炊いた米をさっと水で洗い、天日干しにした物です。
アルファ米の食べ方と満腹感
どこのアルファ米の食べ方も「水またはお湯を入れて決められた時間待つ」事には変わり無いと思いますが、お湯を入れてから15分必要なタイプと20分必要なタイプが存在すると思います。
水を入れた場合は、60分前後必要な場合が多いのですが、被災している場合に、そんな事を意識している余裕は無いように感じますし、給湯出来ない状況も多いと聞きます。
ちなみに、市販されているアルファ米は、水またはお湯で戻した場合、260g前後有りますので、ダイエットや肥満を気にされている方でしたら、「お茶碗2杯分」近く有るとも言えます。
少し分かりにくい場合は、「生米1合(約180g)」を炊くと330g近くのご飯が炊きあがりますので、少食気味の方からすれば、けっこうな量が有ると思います。
アルファ米の作り方と味
水かお湯を注いで待つのが基本的なアルファ米の作り方ですが、風味に不満が有る方は、炊き直すか、リゾット状にします。
お湯を使用した作り方が過半数だとは思いますが、出来上がる頃には、冷めてしまっていますので、温め直しされる方が多いです。
味は、間違い無く、白米から炊く普通のご飯には勝てません。
独特と言うか、慣れる迄は、「?」と思う風味ですが、全然気にならないと言う方も多いです。
市販されている「スープの元」等で「軟飯」「固めのおかゆ」みたいな状態にされる方も居られますし、「カレー粉」「ケイジャンスパイス」「BBQスパイス」等で風味を加える方も居られます。
非常食なら仕方が無いのかも知れませんが、レジャーやアウトドアにアルファ米を持って行く場合、
アルファ米はまずい?最近の流れ
「アルファ化させた米」を販売している会社も数社有り、当然「うまい」「まずい」が有り、一番多いのは「パサつき」だと言われています。
もちろん、アルファ米に限らず、個人の主観や好みが強く出ますので、どの会社がまずいと断言する事は出来ないと思います。
基本的に国産「アルファ米」であれば、非常食としては申し分は無いと言われていますが、最近では、「牛飯」「ドライカレー」「梅じゃこご飯」等、「まずい」イメージを十分に払拭出来るラインナップを多数増やしている会社が大半です。
最近では、アルファ米を「海外旅行」や「海外出張」、「アウトドアブログ」等に持って行かれる方も多く、まずいと言う意見は少なく感じます。
また、熱湯で作り始めても、出来上がる頃には冷めますので、再加熱が必要な事に抵抗が有ると言う意見も有ります。
特に登山やキャンプは、炊きたてご飯が醍醐味だと思っている場合、思ったよりも水っぽく、独特の匂いが嫌だと言う方も居られるのは確かです。
その場合は、白飯では無く、調味済みの物を選ぶか、ドリアやリゾットのような濃い目の味にしてしまうのも一つだと思います。
脱脂粉乳は粉ですし、チーズとかサラミとかでかなり違います。
アルファ米は、賞味期限切れでも大丈夫?
アルファ米は、そこまで安価な物でも有りませんので、大事にとっておいたり、大量購入で買い過ぎて消費出来ないまま賞味期限切れ・・・。
非常食で購入し、気が付いたら賞味期限切れだった・・・始めてみたけど、意外と登山やレジャーに行かない(汗)等の話は、よく有る話です。
賞味期限切れの年数を軽く超えてしまったアルファ米は、米や具同士がくっついてしまっていると言う話は良く聞きます。
元々、水分活性が少ない状態ですので、いつのか分からない「せんべい」や「クッキー」と同じです。
他には、風味の劣化等は、聞きます。
例え、お腹が痛くなる等の異常が起きてしまったとしても、「自己責任」でお願いします。
アルファ米で信頼出来るメーカー
◯尾西食品
やはり、「尾西食品」が販売している「尾西のアルファ米スタンドパック・白飯」は不動の人気です。
白米では、物足りない、カレーは飽きたと言う方には、「わかめごはん」「五目ごはん」
また、「尾西食品」には、アルファ米を使用した「おかゆ」も用意されていますので、朝は食べないけれど、登山中なので食べる必要が有る場合や、食欲があまり無い方の非常食として用意しておくのも一つだと思います。
他には、「赤飯」も用意されています。
◯サタケ
「マジックライス」として販売されています。
定番の「白飯」も有りますが、「炒飯(チャーハン)」「牛飯」「ドライカレー」「エビピラフ」等も有り、バリエーションが豊富なのも魅力です。
◯アルファー食品
「安心米」として販売されています。
「白米」の他に、「山菜おこわ」「海鮮おこわ」等も用意されています。
アルファ米の値段は?
一袋250円位から350円位する物まで有ります。
上手く大量で購入すれば、安く購入出来ますが、まずは、1袋購入して試食してからの方が良いと思います。
まず、アルファ米自体が駄目だと言う方も居られますので・・・
食事に対して興味が無かったり、アレンジ上手な方であれば、白飯1種類でも大丈夫だと思いますが、飽きる方も多く、特に大量購入する場合は、数種類の味が入った物を選んだ方が良いと思います。
アルファ米が非常食や登山に最適な理由
何よりも、失敗しない事、水かお湯で出来る事、美味しい事は、非常食や登山時には重宝します。
また、基本的に掃除の必要が無く、火事のリスクも大幅に下げる事も出来、ゴミがかさばらない事も大きいと思います。