桃の節句に白酒を飲む理由と甘酒との違い

桃の節句自体は、平安時代以前から存在されていたと言われています。

当時は、京の貴族階級等の限られたが身分の方だけが行っていたと言われ、現在のような「白酒」では無く、中国から来た「桃花酒」を飲んでいたとされています。

 

「桃」には、「厄除け」や「魔除け」等の意味も有りますので、それにあやかって「桃の節句」と呼ぶようになったと言われています。

現在のように新暦では無く、旧暦で桃の節句を開いていた当時は、桃や桜の花が綺麗な季節だったと言われています。

 

旧暦の桃の節句は、現在の新暦で言う所の4上旬で、新暦は3月3日です。

もちろん、「私の地元は、4月3日に開催していましたよ?」と言う方も居られますし、現在でも旧暦に合わせて開く地方や家も存在し、全て正解です。

 

ちなみに、当時の「桃花酒」は、「白酒」のような白濁したお酒では無く、「お酒」に「桃の花びら」を浮かべた物だったと言われています。

その後、時代の流れ、江戸時代辺りになると、桃の節句は庶民の方にも広がりますが、「桃花酒」の存在に代わり、家庭で簡単に作る事が出来る「白酒」が飲まれるようになりました。

 

桃の節供で提供される白酒について

桃の節句に提供される「白酒」は、「うるち米」「もち米」を蒸し、「米こうじ」や「焼酎」等を加えて熟成させた「もろみ」を、擦った物です。

アルコールは10%前後で、現在の法律では、「リキュール」に分類されます。

 

「アルコールを子供に提供するのは危険では?」ときせまめも思ってしまった事が有りますが、もちろん、大人が楽しむ為の物です。

「白酒」は、桃の節句の主役であるお子様にはアルコール度数が強過ぎますので、お子様には「白酒」では無く、「甘酒」を飲んで頂く場合が殆どです。

 

桃の節供で提供される甘酒について

甘酒は、「米こうじ」「米」を使用していています。

「米」「水」で「粥」を作った後、「米こうじ」を加えて一晩置き、軽く「糖化」させて作る方法が多いです。

 

現在では、甘酒は、神社参拝時等で飲むのが一般的になりつつありますが、意外とアルコール含有量は低く、1%未満です。

「アルコールが含まれているのに、甘酒を子供に飲ませるのか・・・」ときせまめは思いましたが・・・

 

話は戻り、「白酒」とは違い、「甘酒」は「ソフトドリンク」に分類されていて、一般的な「自販機」で見つける事も出来ると思います。

もちろん、桃の節句でお子様に甘酒を飲んで頂く場合に注意する事は、「甘酒のアルコール度数」です。

 

甘酒は先ほど説明させて頂いたように、「米こうじ」を使用し、「糖化」と呼ばれる状態を利用する事によって製造される事が多い飲み物です。

ただ、「酒粕」や「お湯」、「砂糖」等を使用した甘酒も有り、アルコール度数は8%前後と高いです。

 

こちらの「甘酒」はお子様に飲んで頂くにはアルコールが高過ぎてしまいますので、注意が必要です。

 

きせまめの感想

ちなみに、甘酒は「甘粥」とも呼ばれています。

栄養的に見ると「栄養剤」と殆ど同じ成分が含まれていると言われていますので、当時は、身体を壊しやすい夏に飲む物とされていた位です。

 

秋になると「いぃ〜しぃ〜い〜やぁ〜きぃ〜いぃ〜もぉ〜、焼芋♪」と同じような感じで「甘い甘い、あ〜ま〜ざぁ〜けぇ〜♪」と言った風に販売されていた時代も有ったと言われ、「夏の季語」でもあります。

先程も少し説明させて頂きましたが、アルコール1パーセント以下の「甘酒」は、自動販売機やスーパー等で購入する事が出来る場合が有りますので、「少し疲れたな」と言う時に飲んでみるのも良いと思います。

 

ただ、車やバイク、自転車を運転される方は、家に帰るまで我慢して下さい。

完全にアルコールが抜けた状態のお菓子や料理を食べても、「思い込み」で体調が悪くなると言うきせまめの友人も居ますので、注意が必要な場合も有るかも知れません。