「虎視眈眈」と言うと、努力家と言うか策略家と言うか本当にポジティブなイメージがありますが、少しネガティブなイメージもあるとは言われていますね。
私も含め、誰でも1度位は聞いた事が有る四字熟語の一つだと思いますが、あなたは、虎視眈眈と何か行動していますか?
私は目標を忘れずに何かに向かって努力したい人ですので、好きな言葉の一つですが、簡単にですが、調べてみるとなかなか面白いなって思いました。
当記事では、虎視眈眈とは?と言う漠然とした意味や読み方、使い方や類語についてまとめていますので、少しでもお役に立てると嬉しいです。
虎視眈眈とは?
例えばですが、そこまで高く無い崖が有り、その上には飢えた虎が居ます。
下には、見晴らしの良い草原が広がり、鹿の親子が定期的に食事に来たり、のんびりと過ごしているような状況です。
少し残酷に思えますが、そこは、例え話なので深く考えずにお願いします。
虎は崖の下に居る鹿の親子を見下ろし、ずっとタイミングを見計らっている状態です。
失敗してしまった場合、鹿の親子はここには来ないでしょう、つまり、次は無い。
虎も次は無い事を本能的に知っていますので、じっくりとじっくりとタイミングを見計らい、駄目なら次の日も待つ位です。
このように、ずっと待てる位、辛抱強く待つ事が出来、のんびり待っている訳では無く、その間も準備や用意をしている状態で、常に最高のタイミングを待っている。そんな状態です。
あと、虎視眈眈と虎視眈々が有るのですが、現在ではどちらでも通る場合が多いみたいです。
もちろん、試験等の回答としてでしたら、虎視眈眈が正解の場合が多く、採点する人によっては、虎視眈々は駄目と言う場合も有るのかも知れません。
この事に関しては、色々な説が有ると言われていますが、私は、「単に辞書作成側の都合説」「四字熟語や漢文は久は使わないから説」が正解に近いとは思います。
虎視眈眈の意味って?
「虎視」の説明は不要だと思いますが、これだけでも使われる事が有るみたいです。
そのままストレートに、「虎のような眼光で視ている」と言う意味です。
「A部長、この前のプレゼンの時の新人Bを見る時、まるで虎視のようだったよな。俺なら震えて話せないね。」と言う感じですね。
それよりも気になるのは、「眈眈」だと思いますが、この漢字2文字だけでも、鋭い目付きで獲物を待ち構えている様子を表しています。
それもその筈、「眈」の漢字は、音読みで「タン」訓読みで「にら(む)」と読みますので、×2で「すっごい睨んでる様子」を表していると言えると思います。
また、「にらむ」と言う意味だけでは無く、見下ろしながらにらんでいる様子も含まれています。
虎視眈眈の読み方は?
「こしたんたん」です。
この虎視眈眈ですが、かなりストーリー性が有ると言うか、その場面が想像しやすいので、「出典とか有るのかな?」と思って調べてみると、「易経(えききょう)」に書かれていたと言われています。
「易経」は、古代中国の書物の一つで、史実等では無く、「占いの理論と方法について書かれた書物」だと言われていて、中国の思想上では、非常に大切なポジションに位置していると言われています。
虎視眈眈の使い方は?
虎が鋭い眼光で獲物をじっと見下ろして狩りのチャンスを待っている。
と言う意味ですので、あなたがかなり知名度が高くて高収入で有名な会社に務めているとします。
その部署には課長が4人、部長になれば将来はひとまず安泰、派閥的にも問題無い。
そこであなたは、どんなに気に入らない部下もモンスター化した古株にも一生懸命素敵な上司を演じ、そこまで興味の無い商談や意味の分からない部下のミスにも理想的な対応、なんだったら有給消化中も出勤なんてしちゃう。
なんでそんなに頑張るの?そう、あなたは、虎視眈眈と部長のポジション、そしてその更に向こう側を狙っているからです。
他には、あなたは、努力の日々を続けていく内に、人気アパレルブランドを立ち上げる事が出来ました。
日本で歩いていると、一度位は見たり聞いたりした事がある位です。
経営自体、あとは攻守のバランスを考えても良い頃、ですが、あなたの努力等は日を増す毎に凄くなる一方。
殆どの人なら日本での業績で一段落つく所ですが、あなたは、日本を足掛かりにしてアジアでの成功、そして世界へと、虎視眈眈と準備しているからです。
もっともっと簡単な使い方で言うと、息子が物の良さが分かるようになってから、私のロレックスとヴィトンのバッグを虎視眈眈と狙っている…と言うのも正解みたいです。
ようは、何かを手中に収めたいと強く思っている状態で、絶好のチャンスや勝機を、念入りに準備等をしながら待っている状態です。
虎視眈眈の類語って?
一番近いと言われているのが、「鵜の目鷹の目(うのめたかのめ)」だと言われています。
「鵜の目」も「鷹の目」も、虎ほどでは無いとは思いますが、鋭い眼をしているのは確かです。
猛禽類は、非常に遠い所に居る獲物も逃さないように、ずっと鋭い目で追っていますが、この様子をイメージすると分かり易いかも知れません。
どちらかと言うと、「鵜の目鷹の目」は、ほんの小さなミスや変化も見逃さないように凝視しているようなニュアンスで使われる事が多いです。
例えば、あなたには大切な弟Aさんが居るとします。
恋愛感情とか気持ち悪いのでは無く、どちらかと言うと母親の気持ちです。
「Aもいつかは恋愛とかするのかな〜。草食系だからな〜。」なんて思っていると、次の日に彼女が家族にご挨拶をしたいと…
Aさんの為にそこそこ綺麗な服を着て、お姉さんらしいメイクをして、恥ずかしい思いをさせないようにしよう!
Aの彼女と家族で軽く食事をし、2人を駅に送った後、帰り道で母が一言、「や〜ね〜。あんた。B子ちゃんは緊張してたから気付いて無いと思うけど、まるで鵜の目鷹の目だったわよ。」
そんなニュアンスで、鵜の目鷹の目は使われるみたいです。
きせまめの虎視眈眈まとめ
何か上手く行くのは、10回全力で取り組んでも2回位しか無いとは言われていますが、それでも、虎視眈眈と準備して頑張りたいですよね。
ちなみに、日本にも野生の虎が居た事はご存知でしたか?
正確な時代は分からないとは言われていますが、日本が中国等の大陸と繋がっていた頃は居たとされていて、日本が大陸から切り離されてから絶滅したと言われています。
卑弥呼様が居られた位昔の話ですので、かなり前です。
日本の多くの動物園には普通に虎が居ますが、動物園の虎の始まりは、上野動物で1887年頃だと言われています。
中国の虎かな?って勝手に思っていたのですが、実はイタリアのサーカス団が連れて来ていた虎が出産し、上野動物園が引き取ったと言われています。
また、イタリアから虎の赤ちゃんを貰う代わりに、ヒグマを引き取って貰ったと言いますが、人間って残酷だと思ったのは、私だけでしょうか?
1887年の動物園より前だと、一時期だけ江戸時代に見世物として海外の虎が登場した事もあるみたいです。
ですが、危険性が高い生き物ですので、猛獣見世物禁止のお触れが、文久元年頃に出されてからは、処分されたと言われています。
上野動物園のエピソードもそうですが、一番恐ろしいのは、人間だよねって話ですね。