「年越しそば」は、毎年年末位になるとスーパーやコンビニ、テレビCMや新聞等で積極的に宣伝されていますので、ほぼ習慣的になっていますが、意味や理由等についてはそこまで浸透していません。
当記事では、「年越しそば」の意味や理由について説明させて頂きます。
年越しそばの意味
一般的に「そば」は、細長い形状をしていますので、「そばのように慎み深く(細く)、いつまでも元気なままで過ごしたい(長い・長寿)」と言った意味が「年越しそば」に込められています。
また、「そば」は強い植物としても有名で、雑草のように少々踏まれたり、あまり他の植物が生育出来ないような環境であったとしても力強く繁殖している事が「年越しそば」に選ばれた理由の一つだと言われています。
それに、「そば」には、「ビタミンB1」や「ビタミンB2」、「アミノ酸」等の「疲労回復効果」が期待出来る成分や、便秘になりにくい「食物繊維」、「カリウム」や「マグネシウム」等のミネラルも豊富ですので、寒く身体を壊しやすく、「師走」とも呼ばれ程忙しい12月を健康的に乗り切る事への願いも込められていると思います。
現在のような「年越しそば」の習慣が浸透し始めたのは、「江戸時代」の中期頃だと言われ、「年末に食べきるのが正しい」と言う説や「年末から新年にかけて、除夜の鐘が鳴るのを聞きながら食べるのが正しい」と言う説等有りますが、食べる時間帯に関しては、明確な決まりは存在しません。
もちろん、年末に食べないと「年越しそば」の意味から外れてしまうと思いますが、お住まいの地域や状況に合わせて食べるのが良く、それ自体に深い根拠が存在する訳でも有りませんので、「食べないと駄目」と言う物でも有りません。
年越しそばを食べる理由
「験(げん)を担(かつ)ぐ」事が年越しそばを食べる理由で、「験担ぎ(げんかつぎ)」とも言われており、「縁起を担ぐ」から変化した言葉です。
最近では、「ジンクス」と言った方が浸透していると思いますが、「験担ぎ」自体の意味は、過去にその事をした事によって結果が良かった経験から、何か物事を実践する前に行う事ですので、論理的や科学的に何か説明出来る訳でも有りません。
「年越しそば」以外に「験担ぎ」で有名な習慣は、お寿司屋さんや会席屋さんの「玄関戸」近くの「盛り塩」等が有名です。
「験(げん)」には、元々、仏教的な意味が有り、修行僧が過酷な修行を長期間に渡り耐え抜いた事によって今の姿が有ると言う意味が有ります。