京都祇園祭りの歴史は長く、軽く1000年以上にも及び、現在では毎年多くの方が観に来られます。
一般公開・非公開も含めると開催期間は1ヶ月近くにも渡り、豪華な山鉾が悠然と巡行する様子は、「京都三大祭り」に相応しい貫禄が有ります。
象徴とも言える「山鉾」は、開催当時から存在していた物では無く、更に当時は「祭り」としての側面は薄かったようです。
では、始まりや歴史、行事から祭りに移行していった経緯、「山鉾」が主役になった経緯について触れさせて頂きたいと思います。
京都祇園祭の始まりや歴史
当時、平安時代頃、京都で「疫病」が流行してしまい、甚大な被害が出てしまいました。
現在とは違い、疫病や飢饉、天災等は、何らかの原因で「氏神様」や「御霊様」がお怒りになられていると言う考えが根付いていた頃でした。
京都周辺では「御霊信仰」が浸透しており、「疫病」の拡大を少しでも鎮めて頂く為に、現在の八坂神社が有る場所に神輿を奉納しました。
この行事を「祇園御霊会」と呼び、869年に始まったと言われており、京都で「疫病」が流行する度に開催したのが、京都祇園祭の始まりだと言われています。
「京都祇園祭」の歴史
「祇園御霊会」は、京都で「疫病」が流行する度に開催されたやや敷居の高い行事でしたが、現在のように毎年開催される行事に変更されたのは、第一回目から数えて約100年後の970年頃だと言われています。
970年以降、周辺地域にお住まいの方も参加されるようになり、「御霊信仰」の流れから「お祭り」へと開催される毎に変わっていきました。
この事から、現在のような「京都祇園祭」の歴史の始まりは、970年だと言う意見も有ります。
京都祇園祭りの主役とも言える「山鉾」は、1336年頃が始まりだと言われており、開催を重ねる毎に装飾等も現在のように豪華な物に近づいていったと言われています。
「山鉾」は考え方によっては庶民の為の物とも言え、「京都祇園祭り」が庶民主催となって開催された1500年頃には「主役」としての位置づけが強かったと言われています。
「山鉾」の豪華さが盛り上がって来たのは、歴史的に見ると1600年以降の「江戸時代」頃だと言われており、
もちろん、「京都祇園祭り」の歴史の始まりから現在に至るまでの間、「乱」「戦争」等によって、残念ながら開催出来なかった年も1年や数年程度の場合から、33年程の長期間に渡る物まで有ります。
京都祇園祭の山鉾の歴史
京都祇園祭りと言えば「山鉾」だと言う方も多く、現在は32基用意されています。
「山鉾」が用意された意味は、当時京都に流行した「疫病」を鎮める為の「依代(よりしろ)」としての役割を果たして貰う為です。
「御霊信仰」の考え方に従い、笛や太鼓等の楽器を鳴らす事によって、「疫病」を流行らす位までお怒りになってしまった「氏神様」「御霊様」を鎮めたのが、現在の京都祇園祭りの山鉾の歴史の始まりだと言われています。
「祇園祭りの全日程と宵山の楽しみ方の心得」の記事も参考にしてみて下さい。