「七五三」は、男の子でしたら、「数え年」で3歳になられた時と5歳になられた時にする行事の一つですが、最近では「満年齢」で行われる方も増えて来ました。
男の子は3歳になると「髪置き」と呼ばれる「おかっぱ頭」から「まげ」を結い始める為の儀式が有り、「言葉を覚える」時期でも有り重要視されて来ました。
次に男の子が5歳になると「袴着」と呼ばれる「袴」を着始める儀式「深曽木の儀(ふかそぎのぎ)が有ります。
「袴」を着た状態で右手に「扇」、左手に「山橘(やまたちばな)」を持った状態で、「基盤」の上に立ち、南の方角に向かって「基盤」から飛び降りる儀式です。
「基盤」を選ぶ理由は、「基盤の目」に有り、「節目」にそって素直に規則的に成長して欲しいと言う願いが込められており、「知恵をつける」時期でもある事から重要視されて来ました。
当記事では、七五三が行われた理由と「数え年」もしくは「満年齢」で行うのが正しいのかについて説明させて頂きます。
七五三が行われた理由
一般的になる前は、「貴族社会」「武家社会」等の限定的な家柄でしか行われず、「男の子」でも「3歳」「5歳」「7歳」の時に祝ったと言う説も有ります。
現在のように私達の行事として浸透するようになったのは、「大正時代」頃だと言われております。
「三」「五」「七」に行われる理由は、「縁起が良い」数字だからだと言われています。
また、「奇数」である理由は、当時から文化交流が盛んであった「中国」の考えによるもので、「陽の数」から来ており、逆は「陰の数」です。
地方によっては、目的は同じですが、祝う年齢や内容等が「七五三」とは少し異なる行事も沢山根付いていると言われており、引っ越しや就職、結婚等で変わった時に驚かれる方も多かったと思います。
本来であれば、「貴族」「武家」等が自己顕示欲や象徴的な意味合いも兼ねて行っていた物が高度経済成長期等の「営利目的」等と混じり合って今の「七五三」になりましたので、今後の日本の経済状況を考えた場合、また変化していく行事の一つなのかも知れません。
七五三は「数え年?」「満年齢?」
「数え年」と「満年齢」について補足させて頂きますと、「年」自体を年齢として捉えた方法で、毎年、1月1日の「元日」を迎える度に1歳繰り上げて数えるのが「七五三」の基本でした。
「満年齢」は、リアルタイムの自分の年齢の事で、仮に11月16日に3歳の誕生日を迎えられた場合、本来の七五三の「数え年」であれば問題は有りませんが、「満年齢」だと11月15日時点では2歳ですので、行事に参加する事は出来ません。
「七五三とお祝い金の相場で迷ったら?お返しの常識」の記事も参考にしてみて下さい。