茶摘みと八十八夜の意味、茅野市との関連性

「夏も近づく〜」から始まる有名な童謡「茶摘み」の歌詞にも、「八十八夜」と有るので、どんな意味なのかが気になった事が有ると思います。

歌の「茶摘み」自体は、「京都府」「奈良県」「滋賀県」に古くから伝えられていて、教科書にも度々登場し、「日本の歌百選」にも選ばれています。

 

八十八夜の意味

基本的に初夏に差し掛かる前に行われている茶摘みは、立春から数えて、「八十八日目」辺りの物が一番最盛期だと言われていて、美味しい「新芽」の茶葉を摘む事が出来る季節です。

正確な日付で言うと、立春は毎年2月の上旬の3日・4日頃、八十八夜は、毎年5月の1日・2日頃です。

 

「八十八夜」は、その時期を忘れない為の意味合いも兼ねていると言われおり、「京都」「奈良」「滋賀」等のお茶の名産地では、「年中行事」の意味合いで「八十八夜」は存在していたとされています。

茶の名産地では、八十八夜に本格的な茶摘みが始まり、爽やかな初夏を迎える事には、「茶摘み」の歌通りの風景を観る事が出来ます。

 

茶の名産地以外でも、「八十八夜」に摘まれた「新芽のお茶」は、美味しくて縁起が良いと言うだけでは無く、高い栄養や健康増進効果が期待出来、忘れたく無いと言う意味合いも兼ねていると言われています。

また、農業に従事される方が、夏の収穫や作業を忘れない為の「習慣」的意味合いも兼ねてたと言う説も有り、「苗代作り」「種まき」「田植え」「植え替え」等が始まります。

 

「八十八夜の別れ霜」の意味

「八十八夜の別れ霜」と言う言葉を聞いた事が有るかも知れませんが、この頃に降る「霜」の事を意味し、以降には「霜」が降る事が無いので、このような意味合いの言葉が生まれました。

「別れ霜」が降ってしまった場合、何かしらの対策を施さないと収穫にも大きな影響が出てしまいます。

 

また、「九十九夜の泣き霜」と言う言葉も有り、夏に突入している筈にも関わらず、「遅霜」の被害が起きてしまう事が有り、茶葉等の農作物に被害が及んだ事が有ったので、「教訓」「対策」「注意喚起」的な意味を込めたとも言われています。

 

茅野市の「八十八夜祭り」との関係

「八十八夜」と同じく、茅野市玉川栗沢では、立春から数えて八十八夜目に「栗沢観音」で「八十八夜祭り」が開催されます。

茅野市は桜が美しい事でも有名で、「茅野市運動公園」「古御御堂」「下菅沢」「蓼科聖光寺」等も人気です。

 

茅野市の「八十八夜祭り」その年の気候等にも左右されるとは思いますが、桜が美しく、出店も沢山有り、賑わいを見せてくれます。