行雲流水のように、生きて行けたら一番だと思いますが、色々と息苦しい世の中、なかなか上手く行きませんよね。
まぁ、お互い頑張りましょうね(笑)
と言う感じのニュアンスで登場する行雲流水で、上司の当たりが悪かったり、クイズ番組が好きだったり、文系の方、ご高齢者様と接する機会が多い等でも無い限り、日常生活にはなかなか登場する事は無い言葉かも知れません。
私自身、塾か授業で登場した程度でしたが、久しぶりに見ましたので、備忘録代わりに調べてみました。
当記事では、行雲流水の意味や使い方、読み方や出典、類語や対義語についてまとめていますので、「あ〜、習った気がするけど、何だっけかな〜」程度の方に対して、少しでもお役に立てると幸いです。
行雲流水の意味は?
まず、「行雲」と「流水」に分ける事が出来ます。
「行雲」は、空を行く雲、空に浮かんでいる雲の様子を表していると言われています。
もう一方の「流水」は、そのまま、川を流れる水です。
「空に浮かんでいる雲と川を流れる水だから何?」と思うかも知れませんが、雲と川を流れる水は、一箇所に留まる事は有りません。
1箇所に留まる事が無く、私達ではどうにも出来ない自然な物です。
行雲流水の意味を簡単に言うと「自然の流れに任せましょう」と言うニュアンスが正解に近いとは言われています。
受動的ですので、「自然の流れには逆らわずに従いましょう」と言う感じです。
仕事をしていても、生活をしていても、私達でもどうしょうもない流れってありませんか?
周囲の環境でも、精神的な物も含まれるみたいです。
確かに、流れに抗う事も出来ますが、無駄なパワーを浪費したり、信じられないような失敗が起こる可能性もあります。
流れが変わるのですから、今までの習慣や大切だと信じていた事も無駄になるのかも知れません。
そんな時であったとしても、変に固執する事も無く、自然の流れに沿って生きて行きましょうと言う感じですね。
例えばですが、スマホの普及って、ここ数年程度だと思いますが、今は生活の中心にあります。
特にネットショップに興味が無かったお店でも、導入しないと売上は下がる一方だと思います。
今売上が凄い小売系のお店は、この自然の流れに抗う事無く、行雲流水のように素直に受け入れた結果だと思います。
どんな仕事や生き方に関してもそうですが、自然の流れを受け入れ、柔軟に対応出来るかどうかが明暗を分けそうですね。
行雲流水の使い方は?
簡単と言うか、やや乱暴な感じで言うと、「変なコダワリとかやめて、自然の流れに沿って行動した方が良いよね」と言う事ですので、精神、環境面共に固執し過ぎず「淡々と」「飄々と」行きましょうと言う事。
つまり、使い方を考えると、世の中の流れに素直に合わせ、数十年以上上手く黒字化経営されているAさんが居るとします。
「Aさんの経営は、何と言うか、行雲流水とも言える姿勢ですので、私も見習いたいですね。」と言う感じですね。
これは結構ポジティブな姿勢ですが、こんな使い方もあるみたいです。
言う事がコロコロ変わり、結構面倒臭い系の先輩Bさんが居るとします。
あなたは、「B先輩は、この前、こうするべきだ!って言ってたのに、今回の会議の話は何なの…」と悩んでいます。
今にも煮詰まって焦げ付きそうなあなたの元へ、部下や会社からの信頼が厚い上司Cさんが来ます。
「まぁ、先輩Bは、あれだ、行雲流水とも言える所が有って、その時々で言う事は違うかも知れない。でも、会社や皆の事を考えて言ってくれている事は確かだ。その事は理解してあげて欲しい。また皆で一緒に考えて、改善出来る所は改善しよう。」
他には、起業して成功し、セミリタイアしたDさんが居るとします。
あなたは、セミリタイアしたDさんに対して、「Dさんは、もう働く必要が無いと仰っていましたが、今後はどのように過ごされる予定ですか?」
そこでDさんはあなたに、「そうだね。私はビジネスが好きで、それだけしか考えて無かった。やりたいビジネスがあれば、またやるかも知れないし、新しいライフワークが見つかるかも知れない。それまでの間は、行雲流水の如く、ふわりと浮かぶ雲や川の水のように、自然の流れに沿って柔軟に生きて行けたらいいね。」
と言う感じの使い方が正解に近いみたいです。
行雲流水の読み方は?
私は結構多いのですが、ちょっと分からない文字だから、コピー・アンド・ペーストしかしていない人の為に少しだけ読み方の補足をします。
「行雲流水」と書いて、素直に「こううんりゅうすい」と読みます。
これが完全一致と言う訳では無いみたいですが、英語で言うと「レット・イット・ビー(Let it be.)」が一番近いみたいです。
世界的に有名なビートルズが、1970年頃に発表して話題になった曲のタイトルとして有名ですね。
ただ、Let it be.の日本語訳は、「なすがままに」とか「放っておけ」と言う意味です。
「let」は、「○○させる」、「it」は「それ」、「be」は「(主に状況)である」ですが、「Let+目的語+動詞の原形」にすると、行雲流水のように、「なすがままに」になるみたいです。
ちなみに、「アナと雪の女王」で有名な「Let gt go」は、「ありのまま」と言う認識が一般的ですが、行雲流水の「Let it be」とは使い方が違うみたいです。
「Let gt go」の場合、何かしらのトラブルに巻き込まれてしまった人に対するフォロー的な意味で使われる事が多いみたいです。
何かしらのトラブルを受けて深く悲しみや怒りを抱えているあなたに対して、「そんな事放っておいて忘れなよ」と言うニュアンスで、使うのが「Let gt go」だと言われています。
行雲流水の出典は?
「宋史(そうし)」中国の元代に書かれた歴史に基づいた司書だと言われています。
1345年頃に完成したと言われていて、合計496巻も残されていて、正史の中でも一番ボリュームがあると言われています。
その宋史の「蘇軾伝(そしょくでん)」が行雲流水の出典元だと言われていますが、この「蘇軾」は、実際に存在した方の名前で、詩人で有り書家、政治家の方だと言われています。
特に詩人として有名らしく、北栄で一番の詩人だと言われていたらしく、興味のある方なら、一度くらいは聞いた事がある名前なのかも知れませんね。
私が一番驚いたのは、有名な中国料理「トンポーロー」は、蘇軾の詩から名付けられたと言われています。
一応ですが、「トンポーロー」は、豚の角煮です。
行雲流水の類語と対義語は?
自然のままの気持ちや生き方ですので、類義語は「一所不住(いっしょふじゅう)」が一番近いとは言われています。
対義語に関しては、「定雲止水(ていうんしすい)」。
「一所不住」は、漢字的にもストレートで安心ですが、一つの場所に住む事は無く、色々な国等を回る状態を意味しています。
そのままかも知れませんが、あなたがパソコンとインターネットが繋がる環境であれば、どこでも仕事が出来る状態、海外旅行等も頻繁にしてSNS等にアップしているとします。
それを知った中学時代の友人が、「文字通り、一所不住の生活を手に入れたんだね。おめでとう。私は明日から16連勤、良かったら今度秘密を教えてよ(泣)」と言う感じですね。
では、対義語の「定雲止水」は、本当に使われているのか?と言う疑問が出て来る位、情報が少ないのですが、ずっと同じ状態で固執して動かない状態だと思います。
ジャンルによるとは思いますが、ビジネスは動きが早く、昔結果が出たからと言って、それに執着してしまうと大変な事になります。
頑固で時代の流れに乗れない状態で売上がゆっくりと下がっていっているあなたへ、常に黒字化している同業者が一言、「◯◯さん、現状のように、低雲止水を良しとする考えのままだと、あなただけでは無く、家族にも被害が及んでしまいますよ。今からでも遅く無い。一緒に頑張りましょう。」と言う感じですね。
きせまめの行雲流水まとめ
何事に関してもそうかも知れませんが、結果を出したり上手く行く人って、流れに乗りつつ、しっかりと、ポイントは抑えつつ、芯になる所は絶対に変えないイメージですね。
時代の流れは早く、私自身、「え?やっと慣れて来たのに、もう変わっちゃうの???」と思う事の方が多いです。
これからも、行雲流水を忘れずに、しっかりと流れに乗って行きたいなって思いました。