柏餅は葉っぱの種類によって名称が変わる?

柏餅に使用される葉っぱの種類は、「柏の葉」「猿捕茨(さるとりいばら)」「小楢(こなら)」「朴の木(ほおのき)」「茗荷(みょうが)」「ならがしわ」」が多いです。

地域性等にも左右されるとは思いますが、柏以外の種類の葉っぱを使用している場合は、「しばもち」と言う名称です。

 

他には、「ちまき」「かからだご」「おまき」「だんご」「茨餅(いばらもち)」と呼ぶ場合も有ります。

ただ、「茨餅」に関しては、「餅」では無く、「小麦を練った物」を使用しています。

 

柏餅に「柏」の葉っぱを使用する意味合い

通常の木は秋頃から紅葉を迎え、冬に差し掛かる事になると落葉してしまいますが、柏の葉っぱは、春になり、「新芽」が出る頃まで落葉する事が無いと言う特徴が有ります。

当時は、「葉守りの神が宿っている」とも言われ、落葉しない特徴から、「一族が絶えない」として親しまれて来ました。

 

また、柏餅に使用する柏の葉っぱや他の種類の葉っぱは、塩漬けしていますが、あまり食用には適していないと言われています。

「皿」「食品の保存」として利用していた歴史が有るだけ有り、固く丈夫です。

 

ちなみに、「柏の葉っぱ」は、餅を包み込む事が出来ますが、「猿捕茨の葉っぱは」は、挟み込む事が多いと言う違いも有ります。

 

葉っぱの種類は関係無い場合も

大昔は「葉っぱ」の事を「かしわ」と呼んだと言う説と、葉っぱに包んで蒸して作ったから「炊し葉餅(かしわもち)」と言う説が有ります。

これは、大昔の調理法の一つである、「炊ぐ(かしぐ)」から来ていると言われています。

 

確かに、「柏」の木は、北海道から九州近く広く分布していますが、「猿捕茨(さるとりいばら)」の分布と比べると、どうしても少ないです。

地域によっては、「茨餅」と呼ぶ場合も有りますが、全国的に見ると「柏餅」と呼ぶのは、単に葉っぱ全般を「かしわ」と呼ぶからか、当時は葉っぱに包んで蒸したからと言う説も納得出来ます。

 

様々な種類の葉っぱに共通する事

色々な説が有りますが、柏の葉っぱや他の種類の葉っぱに共通する事は、「大きい」という事で、大きさが採用された規準だと言われています。

太古の昔は、葉っぱを「皿」代わりに使用しており、「柏」等の大型の葉っぱもよく利用されていました。

 

また、大型の「葉っぱ」は、食品を包む事が出来ますので、「ちまき」のように完全に包み込む事によって、携帯する事も可能だったと言われています。

柏餅にみそあんは定番?ちまきとの食べ分け」の記事も参考にしてみて下さい。