無水エタノールの用途と「消毒用」等との違い

「無水エタノール」は主に掃除や殺菌等を目的として様々な分野で利用されており、保存や保管、使用方法等を間違えなければ非常に沢山の用途に使用する事が出来、非常に重宝します。

当記事では、「無水エタノール」の定義と「エタノール」「消毒用」等との違い、「消毒用」としてどれ位有効的なのか?についてと用途について説明させて頂きます。

 

無水エタノールの定義と「エタノール」「消毒用」との違い

「無水エタノール」の定義は、エタノールが99.5パーセント近くの高濃度の物を意味します。

一般的な「エタノール」との違いについては、エタノールが95から97パーセント辺りの物を意味し、純度に違いが有ります。

 

では、「消毒用アルコール」との違いに関してですが、「消毒用アルコール」の定義は、エタノールが80パーセント近くの物を意味します。

個人的に「無水エタノール」を天然水等で希釈すれば、「消毒用エタノール」にする事も可能ですので一番万能だとは思います。

 

無水エタノールは消毒向き?

実際に多くの方が驚かれるのですが、エタノールは純度が高ければ高いほど消毒効果が高いと言う訳では有りません。

確かに、「消毒用エタノール」は20パーセントが水分ですので、ほぼエタノール濃度が100パーセントに近い「無水エタノール」と比較すると効果が落ちてしまうように感じてしまうかも知れませんが、高純度だと「気化・蒸発」してしまう速度が早過ぎてしまうと言う意見も有ります。

 

消毒効果が一番高いのは、「消毒用アルコール」です。

天然水等が有れば簡単に「無水」から「消毒用」に変更する事は出来ますが、水自体は劣化が早い液体ですので、作り置きせずに出来るだけ早く使い切るようにした方が良いと思います。

 

あまり大量に使うようでしたら、別途「消毒用エタノール」を購入した方が安全だと思いますし効率的だと思います。

 

無水エタノールの用途に関して

まず、注意点に関しては、「塗装」や「皮膜」等を変質させてしまう可能性が有りますので、使用を避けるか目立たない部分で「自己責任」で試してから使用する必要があります。

「木材」「革製品」「天然製品」に関しては、「変色」してしまう可能性が高く、使用しない方が良いと言われています。

 

もちろん、後述する「血糖値測定器」を使用する前に消毒等に使用したり、直接皮膚につける事も有るとは思いますが、そのまま目を擦ってしまったりする事は危険で、基本的に「粘膜」に直接触れないようにする必要があります。

また、「火気厳禁」ですので、「高温」や「直射日光」になる場所に置いておくのも危険です。

 

◯肌ケア用品

現在市販されている化粧品の大半から、自作化粧品まで幅広く「防腐・保存目的」「蒸発・揮発性による演出効果」で利用されている事が多いです。

特に最近では「自然派化粧品」等が注目されている傾向が有り、人気ですが、梅雨や夏等のように雑菌が湧きやすい時期は劣化し易く、肌にとって逆効果になってしまう可能性も高いですし、危険です。

 

ですが、自作化粧品等に「適した量」のエタノールを配合する事によって劣化しにくくなります。

「蒸発・揮発性による演出効果」に関しては、エタノールが揮発する事によって「目減り」する事を「皮膚に浸透した」ように見せかけて満足度を上げる事が目的です。

 

◯電子機器・精密機器の掃除

通常であれば、電子機器や精密機器等の機械関係の物は、掃除等に「水気」を使用する事は出来ませんが、無水エタノールの高い揮発性や洗浄効果等を利用して電子機器・精密機器等の修理の際や分解洗浄等に利用されています。

 

◯防カビ

加湿器や冷風機、エアコンやお風呂周り、水回り等のようにカビが発生し易い場合等に無水エタノールを使用した場合、カビを構成している「タンパク質」を分解する事が出来ます。

また、カビ以外にも「汚れ」自体を洗浄する効果が高いので有効的だと思います。

 

◯冷蔵庫・調理器具の掃除

一般的な洗剤を使用した場合、冷蔵庫の中の食品を移動させ、何も無い状態にしてから使用し、綺麗に拭きあげる必要が有りますが、無水エタノールや消毒用エタノールを使用した場合、揮発性が高く、常識の範囲内で使用するのであれば無害ですので、気にする必要が無く掃除する事も可能です。

同じ理由で、「お弁当」「調理器具」等を使用する前に無水エタノールや消毒用エタノールを使用すると高い殺菌効果が期待出来ます。

 

◯血糖値測定器使用前の消毒

病院で「採血」する場合や「予防接種」する前に「コットン」等に染み込ませて使用するのが「エタノール」ですので、自宅で血糖値測定器等で「血液を採取」する場合に使用すると効果的です。