聖護院大根とは?旬と聖護院蕪との明確な違い

聖護院大根は、毎年年末に差し掛かる頃になると「京都の千枚漬け」が、ご贈答用等で百貨店やスーパー等に並び、「冬らしさ」を伝える野菜の一つだと思います。

また、「聖護院蕪(かぶら)」との明確な見分け方が分からないと言う方も居られますが、「葉」に違いが有り、蕪の葉は、「小松菜のように大きく丸みを帯びた葉が生える」事が特徴で、「野沢菜漬け」に使用されます。

 

一方、大根の葉は、「切れ込みのようなギザギザの葉が沢山生える」事が特徴ですので、参考にして頂けると良いと思います。

もちろん、大根と蕪は、同じ「アブラナ科」ですが、大根は「大根属」、蕪は「アブラナ属」と言う、植物学的な違いも有り、両方とも繊維の入り具合や味わいや食感に関しても明確な違いが有ります。

 

当記事では、「聖護院大根とは?」と言う素朴な疑問に対する簡単な答えと「旬」、「そもそも聖護院とは?」と言う疑問について説明させて頂きます。

 

聖護院大根とは?

外見的には丸く大きな形状をしており、重さは2キロ以上する物も多いのですが、「聖護院蕪」と比較した場合、一回りも二回りも小さいのが特徴で、「聖護院蕪」は、日本最大の蕪として有名で、重さは5キロ以上する物も存在する位です。

「淀丸大根」や「淀大根」と呼ばれる場合も有りますが、同じ品種で、「京阪・淀駅」や「淀競馬場」で有名な「淀」で栽培されるから呼び名が違うと言われています。

 

もちろん、勝手に特別大きな大根が自生していた訳では無く、度重なる品種改良と努力によって現在の聖護院大根が生まれました。

ちなみに、「桜島大根」は更に凄く、15〜20キロ以上有る物から、30キロ以上まで有り、日本最大の大根として有名です。

 

流石に「聖護院大根」のように、千枚漬けとしてでは無く、「薩摩漬け」と呼ばれる「粕漬け(かすずけ)」の一種が主流です。

 

聖護院大根の旬

聖護院大根の収穫は、11月から3月頃まで行われ、聖護院蕪とほぼ同じ時季に収穫されます。

この収穫時期に「千枚漬け」も仕込まれますので、旬は「冬」と言った具合ですが、冬にしか収穫される事は有りません。

 

そもそも、「聖護院」とは?

京都付の「聖護院」と言う寺院が存在し、周辺の地名も「聖護院町」と呼ばれ、「聖護院大根」の他にも、「聖護院蕪」「聖護院きゅうり」等の「京野菜」から、和菓子である「聖護院八ツ橋」まで存在しますので、現在では、一つの「付加価値」「ブランド」に近い使われ方です。